いざギターの弦を交換しようとしたとき、楽器屋さんに行くとたくさんの種類の弦が並んでいて、どれがいいのかわからなくないでしょうか⁉
ここではどのように弦を選べばいいのか、そしてどんな弦がオススメなのか紹介していきますので、最後までお付き合いください。
前回の記事でアコースティックギターの弦について書かせていただきました。
今回はエレキギター編です!
弦の種類
エレキギターの素材は主に2種類に分けられます。
また、コーティングを施した湿気や手汗から弦の表面を守り、サビにくい弦があります。
ニッケル材
エレキギターの弦で最もポピュラーでスタンダードなものになります。
その性質は柔らかく演奏性がよいこと、音のレンジが広く豊かに聴こえることです。
ステンレス材
ニッケル弦よりも硬く、サビにくいのが特徴です。
音はニッケル弦から比べ引き締まったシャープな音がします。
硬い弦なので、指に食い込みやすく演奏はニッケル弦よりも若干難しくなります。
コーティング弦
弦の表面にコーティングが施してあり、湿気や手汗から守ってくれます。
これにより、弦はサビにくくなるため、寿命は長く、3~5か月はもつといわれています。
ニッケル弦にコーティングされているものが一般的です。
(ギターの弦としてステンレスのコーティング弦はないと思います。もしあれば教えて下さるとうれしいです!)
ワンポイントアドバイス
初心者であればニッケル弦を最初に購入することをオススメします。
ギター弦としてのスタンダードな音をしることはとても大切です!
慣れてきて、他の音や弾き心地を試してみたいとなったら、スチール弦やコーティング弦にしてみましょう。
弦の太さ(ゲージ)
弦の太さは一般的には4種類に分けられます。
ただし、メーカーによって太さの組み合わせが異なるセット弦があったりするので、こちらは後々自分のプレイスタイルに合わせて選んでいくといいでしょう。
細ければ押さえやすさやチョーキングなどがやりやすいメリットはありますが、弦が切れやすくなります。
音は弦が太くなればなるほどアタック感(弾いたときの音の出だしの勢い)がでるようになります。
ただし太くなるにつれ演奏性は低くなってきます。
エクストラライトゲージ
一般的にはセット弦において一番細いものです。
音は繊細ですが、悪く言ってしまうと非力な音になります。
細いことで弦が柔らかく、チョーキングやビブラートは非常にやりやすいです。
スーパーライトゲージ
エレキギターにおけるスタンダードな太さの一つです。
後述するライトゲージよりも少し細く、繊細な音がでるようになります。
フェンダーのストラトキャスター、テレキャスターなどは工場出荷時に張られるゲージはこのスーパーライトが一般的です。
他のブランドのストラトキャスターモデルやテレキャスターモデルもこの太さの弦が張られていることが多いようですが、全てに当てはまるわけではないためご注意ください。
ライトゲージ
エレキギターの弦において最もスタンダードなゲージです。
ギブソンのレスポールやSGなどは工場出荷時にこのゲージが張られています。
音も弾きやすさもバランスがよく、まさにスタンダードです。
ちなみに筆者が一番好きな太さです。
テレキャスターやストラトキャスターにもこの太さを張ります。
ヘビーゲージ
弦が太いため、音も太く力強くなります。
メタルやハードロックなど重々しいギターフレーズを好むギタリストが愛用している印象です。
しかし、弦が太いので気を付ける点があります。
それはギターへの負担です。
ネックが反りやすくなったり、ナットの溝に入らず、ナットが割れるといったトラブルに繋がりやすいため、交換する前に楽器屋さんや修理工房にご相談ください。
ワンポイントアドバイス
初心者なら、スーパーライトゲージかライトゲージがオススメです。
自分の持っているギターがフェンダー系なのか、ギブソン系なのかで選んでもいいですし、
弾きやすいのはスーパーライトゲージだからまずはスーパーライトゲージにしてみるといった決め方で問題ありません。
慣れてきたら他のゲージにも挑戦してみましょう!
オススメのメーカー
Ernieball(アーニーボール)
世界のエレキギター弦において定番の一つです。
後述するダダリオと人気を二分します。
このメーカーの弦は張り替えたときのキラキラしたサウンドが特徴です。
これにハマるとアーニーボール一択になるほどです。
REGULAR SLINKY
アーニーボールといったらこれだといえるくらいの定番です。
太さはライトゲージになります。
お値段もお手頃、品質も申し分ないので、万人にオススメです。
もちろん初心者にとっても初めて買う弦としてはオススメな弦です。
SUPER SLINKY
上記のREGULAR SLINKYと同様に人気の弦です。
こちらはスーパーライトゲージの弦です。
ライトゲージよりも繊細な音と演奏性を求める人はこちらがオススメです。
HYBRID SLINKY
1~3弦がSUPER SLINKYと同様で、4~6弦がREGULAR SLINKYと同様の太さになっているセット弦です。
これにより、4~6弦を使用したパワーコードは力強く、1~3弦をメインにしたギターリフを繊細にプレイするといったことが可能になります。
ハードロック、メタルにはオススメな弦です。
D’ADDARIO(ダダリオ)
ギターの弦において超定番のメーカーです。
たくさんのラインナップがあり、ありとあらゆるギタリストのニーズに応えるメーカーです。
XL NICKEL
ニッケル弦のシリーズです。
全ギタリストのスタンダードです。
あるとあらゆるギターに対応できるだけのセット弦が準備されています。
オススメはライトゲージやエクストラライトゲージですが、Balanced Tension Regularといった通常のライトゲージとは異なるゲージでバランス調整されたセット弦があったりするので、自分の好みを追求することもできます。
XL PROSTEELS
特殊合金であるプロスティール材の弦です。
このシリーズもダダリオとしては売れ筋で プロスティール材の弦は他に例をみません。
音はニッケルよりもブライトで低音に締まりがある感じです。
ぜひその違いを感じてみてください。
こちらも多くのセット弦があります。
NYXL
ニッケル材のギター弦ですが、チューニングの安定性が向上し、チョーキングの強度が増しているという弦です。
チューニングは多少なり狂ってくるものですが、チューニングが安定することにより演奏中も安心して演奏できるのはうれしいですね。
Elixir (エリクサー)
コーティング弦の代名詞ともいえるメーカーです。
弦をサビから守り、長寿命で切れにくい弦を実現しています。
POLYWEB
エリクサーの中で一番長寿命なギター弦のシリーズです。
一番厚いコーティングがされていて音は暖かく、落ち着いたバランスのいい音がします。
弾き心地はツルツルしていて非常に滑らかです。
その滑らかさから、ピックスクラッチ(ピックをこすって音を出す奏法)が全くできないと言っても良いほどできませんのでご注意ください。
NANOWEB
POLYWEBと比べ、極力薄いコーティングになっています。
このことで通常の弦に近い弾き心地、音を実現しています。
ただし、通常の弦と比べると明るい音なので、キラキラした音作りが好きな人は耳障りではないか確認していく必要があります。
OPTIWEB
エリクサーの新定番として定着している人気のシリーズです。
この弦は通常の弦とそん色のない弾き心地、音を実現しています。
どのくらいそん色がないかというと、これがコーティングであると知らなかったら気づかないほどです。
それでいて寿命が通常の弦よりも長いのだから人気があるのも頷けます。
この弦の音はきらびやかで、歯切れのよい音が特徴です。
長い期間で新品の張ったばかりの音が続きます。
SIT STRINGS
最後はこのメーカー。
SITとは「ステイ イン チューン」の略で、チューニングが安定する加工がしてあります。
ハードな演奏してもチューニングがずれにくいため、ライブでの信頼性は非常に高いです。
どんな弦でもチューニングはどうしても多少なり狂ってしまうものなのですが、他の弦よりもその狂いは少ないように感じます。
POWER WOUND
SIT STRINGSを代表するシリーズです。
チューニングの安定性は言わずもがなですが、音も非常にナチュラルです。
新品のときと張ってから時間がたった時でも音の劣化があまりかんじられません。
POWER GROOVE
巻き弦にピュアニッケルを使った弦です。
ピュアニッケルは通常のニッケルよりも演奏性や音の立ち上がりなどが良いです。
ヴィンテージギターなどよく鳴るギターと相性がいいです。
POWER STEEL
ステンレス弦のシリーズです。
音は締りのあるものになり、カッティングなどのプレイに良く合います。
ニッケル材よりも硬い弾き心地なので、指がなれていない初心者には扱いづらいと感じます。
ワンポイントアドバイス
エレキギターの定番メーカーを紹介しました。
初心者であれば、ダダリオ、アーニーボール、SITのスーパーライトゲージ、ライトゲージを購入してみるといいでしょう。
音はダダリオ、SITがバランスの良い音でSITはチューニングが安定することに定評があります。
アーニーボールは張りたてのときのキラキラした音は他のメーカーではないものです。
筆者はSITがとても好きですが、どのメーカーがいいかはぜひ、自分の耳で選んでみてくださいね!
慣れてきたらステンレス弦、エリクサーをはじめとするコーティング弦を試してみると違いがわかってきます。
最後に
今回はエレキギター弦の選び方、オススメ定番メーカー紹介しました。
もちろん、この他にも弦のメーカーはたくさんあります。
弦の交換はこれから沢山していくこととなりますので、その際にここで紹介したメーカーから使用してみるのはいかがでしょうか⁉
皆様の素敵な音楽ライフを願っております。
最後まで読んでいただきありがとうございました(^^♪
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