覚えておくと今後の音楽機材ライフに役に立つちょっと大事な豆知識についてお話していきます!
タイトルを見てこの記事にいらっしゃった方の多くはエフェクターやギターアンプのつなぎ方に興味を持っているのではないでしょうか?
今回の記事はずばり『インピーダンス』ついてです!
『インピーダンス』という言葉だけだと凄く専門知識的でマニアックだな、と感じられると思います。
理系でなければこの言葉は一生気にせずに生きていくはずです(言いすぎでしょうか?(笑))
しかし、ギターやエフェクター、ギターアンプと付き合っていくなかで、『インピーダンス』を知っていれば役立つことは割とあるのです!
では順を追って説明していきます。
インピーダンスって何?
ずばり本題です!
『インピーダンス』とは電気抵抗のことで、電気の流れにくさを表しています。
単位は「Ω(オーム)」で、こうやってみると学校で習ったかなと思うはずです!
今回はお勉強のような話しはしないつもりですので、ご安心を。
では、なぜこのインピーダンスを気にするのか?というところが問題ですね。
ギターから生み出された電気信号はギターケーブルを通して、エフェクターやギターアンプに向かいます。
この時にインピーダンスが合わないと、ノイズや音痩せの原因になってしまうのです。
どういうことか図を見てみましょう。(クォリティーが低くてすみません…)
これはホースAからホースBに水を流している場合ですが、ホースAよりホースBが細い場合、水の量も当然細くなります。
逆にホースAよりもホースBの方が太ければ水の量はかわりません。
これが水ではなく電気信号だったらどうでしょう?
電気信号が細くなると流れている電気の量が充分ではなくなりますね。
これが音痩せやノイズになってしまうということです。
なので、『インピーダンス』は出力側と入力が同等、もしくは出力側よりも入力側を大きくしようというのが基本になってきます。
こういったインピーダンスを合わせることを『インピーダンスマッチング』といいます。
ロー出しハイ受けとは?
先ほどの説明で『インピーダンス』は出力側よりも入力側を大きくしようと説明させていただきました。
これはロー(低い)インピーダンスで出力(出す)して、ハイ(高い)インピーダンスで入力(受ける)ということを指したものです。
ギターからエフェクター、ギターアンプと繋いでいくと、自然とこの『ロー出しハイ受け』になることが多いのであまり気にしたことがない方も多いかもしれません。
しかし!
世の中そんなに単純ではないんですね。
これらを解るためにハイインピーダンスとローインピーダンスについてご説明します。
ハイインピーダンス
これはこれまで説明したとおり電気抵抗の大きい電気信号を指します。
世の中の一般的はエレキギターやエレキベースはハイインピーダンスで出力されます。
これは電気を用いずにピックアップのコイルで電気信号を発生させる、いわゆるパッシブピックアップであるためです。
しかし逆に、電池で動くピックアップ(これをアクティブピックアップといいます)の場合は次に説明するローインピーダンスになります。
ローインピーダンス
これは電気で動くような機材から出力されるものです。
ですから、エフェクター、電子キーボードなどはローインピーダンスになります。
エレキギターのロー出しハイ受けはどうなる?
先ほどのハイインピーダンスとローインピーダンスの説明を読んでしまうと混乱するかもしれません。
「ロー出ししなきゃいけないのにエレキギターはハイインピーダンスなの?」
こんな疑問が出てくるのではないでしょうか?
先ほどのホースの図のところでご説明しましたが、出力よりも入力が大きければ大丈夫なのです。
なので、世の中のエフェクターやギターアンプはエレキギターのインピーダンスを受け入れるだけのに入力をもっているのです!
この辺があまり考えなくてもOKといったところの理屈ですね!
あまり考えなくてもいいけど例外が存在する!
世の中そんなに単純ではないといった確信にせまりましょう!
インピーダンスによって繋ぐ順番やインプット端子を変えることが必要になる場合があります。
それは、ボリュームペダル、ワウペダル、ビンテージ仕様のファズペダルを使うとき、ギターアンプのインプットが「HIGH」、「LOW」もしくは「1」、「2」と二つ存在するときです。
先にギターアンプのインプットについて説明します。
こちらは「HIGH」もしくは「1」がハイインピーダンスで出力された電気信号を受けるインプットで、ギターを直接入力に挿す場合はコチラを使用します。
逆に「LOW」もしくは「2」はローインピーダンスを受けるインプットになります。
アクティブピックアップのエレキギターや、エフェクターを使用する場合はコチラに挿します。
このインプットを選ぶことで余計なノイズが軽減されるのですが、必ずしもこれらの限りではないのです。
人によってはエフェクターを使っているけど「HIGH」に挿した方がいいなんて方もいるので正解というのはないのかもしれません。
では、エフェクターはどうでしょう?
ボリュームペダルにはローとハイで分かれているもの、もしくはスイッチで切り替えられるものがあります。
この場合もギターから直接受けるのか、エフェクターの後に繋ぐのかで使用の仕方が変わります。
ボリュームペダルは音痩せが著しいエフェクターなので、これは必ず守るといいでしょう。
ワウペダルも同様に、ギターのすぐあとなのか、エフェクターの後に繋ぐかでエフェクトのかかり具合に変化があらわれます。
こちらはどちらが正解というワケではありませんので、好みで分けてみてくださいね。
最後のビンテージ仕様のファズペダルです。
これは主に、「ゲルマニウムファズ」というゲルマニウムダイオードを使用したファズペダルにいえることです。
このファズはハイインピーダンスで受けないと本来のファズを歪みを発揮できないのです。
つまり、ファズの前にオーバードライブなどの歪みペダルの入れてしまうとダメということになります。
バッファーとトゥルーバイパスについて
ここまでインピーダンスとそれらをつなぐ順番についてご説明してきました。
これらとの関係が深い『バッファー』と『トゥルーバイパス』についてご説明していきます。
世の中のエフェクターはエレキギターで繋げられるように「ハイ受け」できるようになっています。
では、そのエフェクターから出力される電気信号はどちらで出ると思いますか?
その答えは「ロー」で出るのです。
ハイで受け取ったものをローで出したら電気信号は細くなるというのは先ほどのホースの図で説明した通りです。
電気信号が細くなると当然のように音痩せが発生します。
これを回避するためにエフェクターには「バッファー」というものが備わっています。
電気信号をローインピーダンスでも信号を太くして出力するといったことができるのですね。
しかし、このバッファーには副作用があり、音が変わってしまうということが良くある話しでした。
因みに今はそんなに変わるものはないんですけどね。
この変化を避けるために「トゥルーバイパス」という回路が備わっているエフェクターがあります。
これはエフェクターがオフのときは信号をそののまま通し、エフェクターをオンにするとバッファーを通るといったものです。
つまり、ギターから直接このエフェクターにギターケーブルを挿した場合、オフならばハイインピーダンスでそのまま次のエフェクターまたはギターアンプへ、オンにすればローインピーダンスで次のエフェクターやギターアンプということになります。
インピーダンスマッチングの考えではコントロールが難しいのですが、これらのエフェクターの後ろにトゥルーバイパスではないエフェクター、もしくはバッファーのみの効果を持ったエフェクターをつなぐことで出力側のインピーダンスをコントロールできます。
最後に
エフェクターを多数使用したり、いろんなタイプのエフェクターを所持すると避けては通れないのがインピーダンスです。
しかし、ここでご説明したことがインピーダンスの基本的な部分なので、迷ったらぜひこの記事を読んでいただけたら思います。
ボリュームペダルやワウペダルについてはもっと詳しい記事で深堀していきたいと思いますので、その時はどうぞお付き合いください!
皆様の素敵なギターライフを願っております。
最後まで読んでいただきありがとうございました(^^♪
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